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新美南吉ゆかりの地をめぐる旅

文化・カルチャー

「新美南吉 ゆかりの地をめぐる旅」では、
南吉のふるさと半田の魅力をお伝えしています。
新美南吉の作品世界が広がる自然豊かな風景や、
ノスタルジックな古い町並みの残る愛知県半田市へ。
童話の風景の中で親子の豊かな時間を過ごしに来ませんか?

  • 開催場所:愛知県半田市

「ごんぎつね」「手袋を買いに」などで知られる童話作家 新美南吉は、愛知県知多郡半田町(現在の半田市)岩滑に生まれました。代表作「ごんぎつね」は1956年から小学4年生の国語の教科書に掲載され、今でも人々に親しまれています。南吉は、⽣まれ育った岩滑地区を舞台に、庶民や子ども、身近な動物たちなど、里山での暮らしを多く描きました。南吉の歩いた懐かしい里山の風景は、地域の人たちの手によって今も大切に守られています。

Photography by toiro photograph Hidehiko Hioki  @toiro_photograph

矢勝川は、童話「ごんぎつね」で、兵十がウナギを捕っていた川として登場する場所です。また、秋にはこの川の堤東西1.5kmにわたり300万本の彼岸花が咲き誇ります。

これは、南吉さんの童話の世界をこの地にと、半田市岩滑に生まれ育った小栗大造さんというひとりの人の想いで始まった活動で、多くの共感が集まって成し遂げられ、今日までその思いを継いで、地元のボランティアの方々が守り育ててきた景色です。

飛び石をつたって渡った向こう岸に見えるのは、ごんの住処のモデルになった権現山です。

矢勝川へのアクセス

https://www.handa-kankou.com/cms/feature/higanbana/

矢勝川沿いにある小さな広場です。ででむし(カタツムリ)の像やキツネの滑り台などがあります。広場からは、矢勝川の堤や権現山が見渡せ、童話の里らしい写真が撮影できるフォトスポットとしてもおすすめです。広場の名前は、南吉が安城高等女学校で生徒たちとつくっていた詩集に掲載した詩にちなんでつけられました。ででむしのモチーフは、このほかにも、新美南吉記念館の駐輪場西側の文学碑にもあります。ぜひ探してみてくださいね。

ででむし広場へのアクセス

身近な自然や小さな生き物を愛した南吉。童話『ごんぎつね』の舞台でもある「童話の森」は、作品に登場する、花、樹、虫たちに出会える小さな森です。

写真の植物は、「ヒサカキ」。世に出ている「ごんぎつね」では、冒頭のところで「シダのいっぱいしげった森の中に住んでいた」とありますが、草稿では「イササギのいっぱいしげった」とあります。この地域では当たり前の「イササギ=ヒサカキ」も、他の地域ではわからないといことで、途中で一般的な「シダ」に置き換えられたそうです。

ここでは、南吉が見たであろう植物、作品に登場する草木、昔からこの地域に息づく自然に触れることが出来ます。

童話の森へのアクセス

https://www.handa-kankou.com/cms/feature/douwanomori/

南吉は大正2年7月30日にこの家で生まれました。知多半島を縦断する街道と横断する街道が交わる地点に位置し、幼い頃の南吉は、店から表の道を行き交う人々を眺めて育ちました。

室内は、父が営む畳屋と継母志んの下駄屋など、当時のままに復元されており、南吉が生きた時代を感じることができます。

童話 「狐」や小説「雀」「帰郷」などの舞台で、南吉が亡くなる2ヶ月前に喉の痛みをこらえながら、「狐」「小さい太郎の悲しみ」など最後の作品を書いたところでもあります。

新美南吉生家へのアクセス

岩滑の氏神である岩滑八幡社。南吉は毎日ここの境内を通って、離れの家と店(生家)を往復していました。草稿のごんぎつねは、この境内で聞いた話として登場しています。また、童話「狐」に描かれる春の祭礼は、ここ岩滑八幡社でのの祭礼です。

岩滑八幡社へのアクセス

南吉の母校で、昭和6年には代用教員として勤めた学校でもあります。そのときに、「ごんぎつね」をこどもたちに語って聞かせていたといいます。校内には「権狐」の碑や「落葉」詩碑、当時から子どもたちを見守るナンキンハゼの大木があり、南吉の作品「嘘」「貧乏な少年の話」「屁」「耳」などに登場する場所でもあります。

※見学の際は事前に連絡をしてください。

半田市立岩滑小学校へのアクセス

住吉神社と赤レンガ建物の間の道は、醸造と廻船業で栄え、ミツカンや中埜酒造などが今も残る半田の港と、同じく廻船で繁栄した常滑市の大野地区を結ぶ道路で、その中間に岩滑地区はあります。名古屋方面に向かう人や大野へ向かう人々が南吉の生家が営む下駄屋の前を通って行き来をしました。南吉自身も、この道を通って勤め先の安城高等女学校へ通うため半田駅へと向かいました。

住吉神社・宮池や半田赤レンガ建物のあるエリアは、南吉の生きた時代の風景が現在もほのかに感じられる風景となっています。

半田赤レンガ建物へのアクセス

https://www.handa-kankou.com/cms/feature/nankichi-trip/

農村に住んでいた南吉にとって都会の象徴としてイメージしていたのが、現在の半田運河周辺エリア。

昭和 14年の作品「最後の胡弓弾き」は、門付万歳師の木之助と彼の芸を愛する「味噌溜屋」の主人の物語です。半田には味噌やたまり、しょう油を製造する工場が数多くあり、そのうちの一軒だった萬三商店の店舗兼屋敷は、国指定重要文化財 小栗家住宅として今も残されています。半田を観光するなら外せないこのエリアも南吉のゆかりの地を見つけることが出来ます。

半田運河周辺エリアへのアクセス

https://www.handa-kankou.com/cms/feature/mokkoubara/

お買い物スポット 

南吉は、ようかんなど甘いものが好きでした。小学生のころの綴り方(作文)帳や、日記などには度々甘いものを買い求めたことを記しています。JR半田駅のそばにある老舗和菓子店 松華堂菓子舗は、当時から人気の和菓子店で、南吉が就職先へあいさつに行く際に手土産にもっていったということも記録に残されています。

松華堂菓子舗へのアクセス

松華堂菓子舗

営業時間:8:30~17:30
定 休 日:水・第3火曜・1月1日・2日定休
住 所 :半田市御幸町103
電 話 :0569-21-0046